ホヤ・カルノーサ・クリンクルエイト、厚みのある葉が醸す、さりげない存在感

光にかざすと、葉の凹凸がやわらかな陰影を生み出す。
ホヤ・カルノーサ・クリンクルエイトは、その名のとおり“クリンクル=しわ”のある葉をもつ、個性豊かな観葉植物です。
丸みを帯びた厚みのある葉に、ふっくらとしたくぼみが並ぶ様子は、まるで自然がそっと仕上げた小さなオブジェのよう。
葉の表面はほんのりと艶を帯び、どこか懐かしさを感じさせる風合いもありながら、すっと空間に溶け込むような、不思議な魅力をまとっています。

この植物の美しさは、華やかすぎず、控えめすぎない絶妙なバランスにあります。強すぎない存在感が、まわりの家具や空気と心地よく響き合い、空間にやさしい深みを添えてくれます。
ホワイトやベージュ、グレージュなどのナチュラルな色合いとも相性がよく、天然素材の家具やファブリックのそばに置くことで、その魅力はいっそう引き立ちます。

ホヤはつる性の植物で、自由に伸びる茎の姿を楽しめるのも魅力のひとつ。吊るしたり、棚の上から垂らしたり。日々の暮らしの中に、軽やかな動きとリズムを運んでくれます。
クリンクルエイトは、ホヤの中でも特に葉に厚みがあり、乾燥にも比較的強め。明るい室内の、直射日光を避けた場所に置けば、美しい葉の質感を長く楽しむことができます。
水やりは、土の表面が乾いてから。湿気がこもりすぎないように気をつければ、植物はゆっくりと、けれどしっかりと育ってくれます。寒さにはやや敏感なため、冬は暖かい場所で管理を。たまに霧吹きで葉を潤してあげると、艶が増し、緑の色合いにも深みが出てきます。

花が咲けば、ホヤらしい星形の小さな花が顔を出し、その可憐な姿にふと心がときめきます。
そんなやさしい姿から、幸福の訪れや思いやりといったあたたかな花言葉が添えられてきました。
ホヤ・カルノーサ・クリンクルエイトは、日々の営みにそっと溶け込みながら、
やさしく寄り添ってくれる存在です。